東京都にお住まいのI様のご自宅にお邪魔し、3年間ご愛用いただいているダイニングチェア(STチェア)のお手入れを行いました。 使用されているのはオイルレザー(KW25)で、3年の間に革の艶が増し、色にもムラが出て、風合いが一層豊かになっています。
通常のソファと異なり、食事をするダイニングチェアは汚れやすく、シミ跡もありました。今回はI様がSTチェアのお手入れを行ったことがないとのことで、以下の方法でメンテナンスを行いました。 ・水拭き ・オイルメンテナンス ・蜜蝋ワックス さて、お手入れ開始です。 まずは、水拭きを行います。固く絞った濡れたタオルで表面の汚れを優しく拭き取ります。
水は革に良くない、というイメージですが、革にとっては問題ない程度に硬く絞ったタオルを使用します。もし表面に水分が残る場合は空拭きを行います。 次に、メンテナンスオイルで革を保湿します。 (使用アイテム:メンテナンスオイル)
タオルにオイルを取り、それをなじませた後、革に薄く伸ばします。 タオルを押さえつけると、その箇所だけ濃くシミ跡のようになるので、全体に均一にオイルを伸ばしてください。
3年間お手入れしていなかったこともあり、革にしっかりオイルが染み込みました。 濃くなっている箇所もありますが、乾くと元の色に戻ります。 最後に蜜蝋ワックスでのお手入れです。 (使用アイテム:蜜蝋WAX)
オイルが乾いた後、蜜蝋ワックスを塗布します。 付属のスポンジで、くるくると回すように、革全体をワックスでコーティングします。 オイルを塗布するだけでも、革の耐久性は維持できますが、ワックスでコーティングすることで、革に膜ができその分強くなります。
また、革をコーティングするための、粘土の高いワックスを使用しています。翌日までベタつくようであれば、表面の空拭きをお願いします。
染み込んでしまったシミ跡は取ることができませんが、革を保湿+コーティングしたことで、これからも、革の良い状態を維持することができます。また、これからは1年に1度のメンテナンスをお願います。
I様には、ダイニングチェア以外にも多くの家具を使っていただいています。 こちらは、8年目のピアーナソファ。
しっかりとしたウレタンで構成されている、ロングセラーモデルです。目立つ型崩れも見られず、耐久性の高さが伺えます。 Iさんのソファの使い方は、ソファの上でくつろいだり、お持ちのクッションをその時のくつろぎ方に合わせて、背もたれとして、時には枕として使っているそうです。 暮らしにソファが活躍している様子が伺えました。
こちらは、100%アルパカのラグです。この縁はオイルレザー(KW25)を使用しました。 実はダイニングチェアと同じオイルレザーをラグの縁に彩りました。I様こだわりのポイントです。 また、アルパカのラグは夏涼しく、冬暖かいので、床の上でくつろぐこともあるそうです。 その時はソファは背もたれとして。 ソファだけでなく、床の上もリラックスできるリビングです。くつろぐ場所が広がるというのは良いですね。
ソファ、ラグ、テーブル、チェアを少しずつ家具を買い足されたI様。 お二人のイメージしていた暮らしをされ、とても居心地いい空間となっていました。 これからもお手入れを行いながら、長く使ってもらえると嬉しい限りです。 この度は取材、撮影の協力をありがとうございます。