パートナーインタビュー
INTERVIEW
Artistry built from meticulousness and curiosity
墨田産業 専務取締役の藤城さん
墨田産業は、戦前から皮革製造事業を営んでいる歴史のある会社です。革の風合いを生かしたタンニンなめしで革を製造しています。昭和の終わり頃、ソファ用の皮革製造業者は国内に少なく、革素材の調達は簡単ではありませんでした。そんな中、ご縁で繋がったのが墨田産業でした。当時は布張りが主流で、革張りソファは一般家庭には手の届かない高級品でした。心石工芸の革ソファ製造は、そんな背景の中でスタートしました。
墨田産業にとっての心石工芸とは。専務取締役の藤城さんにお話を伺いました。
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墨田産業 専務取締役の藤城さん
好奇心旺盛で、こだわりや執着心も強い心石会長
真面目な職人。ストイックで、仕事一辺倒。これが、先代の心石会長の印象でした。既存の素材や商品に対して強いこだわりをもっていましたが、同時に新しいものへの好奇心が旺盛で、新素材の研究・新商品の開発にも熱心でした。ヨーロッパの展示会にも見に行くことが多かったみたいです。 例えば、革らしい経年変化をするヌメ革は、稀少価値が高く加工の難易度も高いことが知られています。私は「クレームになりやすいからやめた方が良い」とアドバイスしたのですが、あまり聞いていないようでした。ヌメ革のような加工の難しい素材でもソファを製造できることが、今となっては、技術力の高さの証明にもなっているようです。顧客やパートナー企業にも、信頼されているようですね。
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これから鞣されて革になる牛の皮
良いソファを継続してつくり、見えてきたもの
小規模の家具メーカーの多くは、バブルを通じて消えてしまいました。時代には景気の良いときも悪いときもありますが、心石工芸は景気に左右されずに業績を伸ばしてきた会社だと思います。それは、投資先を本業だけに絞り、顧客にとって何が「良いもの」かだけを考え、これまで多く納品してきたからでしょう。同社の評判は人から人へ伝わり、信頼できるソファメーカーとしてのブランド力が、徐々に醸成されていきました。 素材や構造についての知識・経験が少ないと、良いものを作れないばかりか、顧客への説明も不十分でクレームにつながります。自社で開発・製造しているからこそ、より深いレベルで顧客とコミュニケーションをできるのは、心石工芸の強みですね。
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長年使われて年季の入った機械
次の「良いもの」を、いっしょに考えていきたい
例えば、最近になって8Kテレビが流通していますが、画質という点だけで見ると顧客はこれ以上求めていない気がします。これまでの「良いソファ」も、もしかすると同じなのかもしれません。次の時代に求められるソファとは何か。共に考えていきたいです。
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