リビングの窓の向こうには、都内とは思えないお庭があります。「窓から見える庭の景色があるから、自宅の中はシンプルに作りたい。」と、おっしゃっていました。
奥行き100cmの別注サイズ
通常より10cm座面が深い別注サイズのLIMA(リマ)をお届けしました。「やっぱり奥行きを深くしてよかったです。」とお届け時に満足そうに座ってくれたSさん。
通常のLIMA(リマ)は奥行き90cmです。ソファの上に上がって過ごすくつろぎ方としては、充分奥行きの深いモデルですが、Sさんのご要望で「上に上がってくつろいだ時に、座面に余裕をもたせたい。」ということから10cm深く制作しました。
「高さも迷いましたが、こちらで良かったです。背もたれが腰に当たる具合が丁度良いですね。」とSさん。背もたれの高さも別注サイズで高くする話もありましたが、本来の高さがSさんの体には合う様子です。
コーナーソファの一体感
以前使っていたのは、二人掛けサイズのソファとリクライニングチェアです。リクライニングチェアは壊れていたので、ディスプレイの一部になっていました。また2Pソファはクッションがヘタっていたこと、1人寝転んだら他の人が座れなくなっている、という状況だったそうです。 ステイホームが長引き、娘さん2人がずっと家にいるため、みんなでゆったり寛げる場所をつくりたいと思ったのがきっかけだったとのこと。「娘たちと一緒に過ごす時間ももうわずか、どうせならゆっくり過ごせる、良い場所にしたい。」と店舗に来た時、そう言われていました。
以前までは2P+1pでデザインも張り地も違うソファでした。幅280cm奥行き185cmの大きなコーナーソファにすることで、部屋に対する家具の面積は大きくなりましたが、一体感が出ててシンプルにまとまりましたね。 「もっと大きくても良かったんですけど、家族みんなで寛げるこのサイズで良かったです。」と納得していただいた様子です。
綿麻の張り地、カレイド
ソファの生地に採用したのは、綿麻の生地「カレイド」です。この張り地は弊社ラインナップには入っていません。イタリアのメーカーが十数年以上作り続けている生地で、人気も実績もあります。
気に入ってもらったのは「肌触りと色」。自然繊維100%で作っている生地で、表面を起毛させている、柔らかい肌触りが気持ちよくオールシーズン使いやすい生地です。大きなソファに仕上げても、品のある艶はソファをより良く見せてくれます。 選んだ色は、スモーク。「断捨離をしている身としては、色を無くしたい」と言われていたSさん。ラグやカーテンと合わせて考えたそうです。色のトーンに統一感があるので、大きな家具を置いても圧迫感がありませんね。リフォームの時に塗り直した、真っ白な壁に映える色です。
良いものを自分で探せる時代に
以前使用していたソファはイタリアのブランド品でした。長年使ったものもあるそうですが、そうでないものもあり、ここ数年で価格に疑問を持ったそうです。 そこでネットで調べてご来店いただいた、Sさん「それほど高くなく、良いデザインのものは国内にもあるし、気になるものは現物を見ることがでます。本当に出会えて良かったです。」と。 他社さんと比べて、選んでもらえることはメーカとして嬉しい限りです。
こちらのダイニングテーブルは徳島のメーカーの冨士ファニチア。友人に紹介してもらったそうで、デザインもコストも丁度良いバランスで気に入っているそうです。
母から受け継いだもの
リビングには、お母様から譲り受けたものがあります。
リビングテーブルはイサムノグチですね。楕円になっているテーブルは、ソファから移動する時、緩やかな動線になるのでコーナーソファに向いている形です。 友人が来た時に、大勢で囲んで使うにも便利ですね。 ソファのそばあるのはアンティークの収納箱。蓋を開けると収納になり、テーブルにも使っていることもあるそうです。「古い物は、思い出が刻まれ味わい深くなるじゃない?それもいいなと思って。」と、とても大事に使われている様子です。
窓辺にあるチェストは、鏡とセットで特注オーダーしたそうです。無垢のウォールナット材が経年変化でいい風合いになっています。
ちょうど、大学生の娘さんがリビングの鏡でメイクを直して、お出かけ準備をしていました。日頃から良く使われているようですね。
ご両親は隣の家に住んでいて、立派な庭園があります。家業が造園会社だったそうで、今はお母様が趣味で園芸をされている場所にもなっています。 愛情込められた、お花や木々を見ると心豊かな気持ちになりますね。自粛期間もこの場所が家族と憩いの場にもなったそうです。 これから咲くお花が色鮮やかなお庭になりますね。四季を感じながら過ごせる場所は、心穏やかになり、いつまでもこの場所に居たくなります。