玄関からリビングまで続く、ウールカーペットの敷き込み。パタパタという静かな足音にやわらかいタッチ感。ご自宅に入ってからまず感じたのは、やさしい空気感でした。
大手不動産情報サイトで仕事をしているTさん。平日は忙しいので、家でゆっくりするのは休日がほとんどです。そんなTさんのご自宅に先日ソファをお届けし、お邪魔させていただきました。
目に止まった、ボタン締めのデザイン
家具情報サイトタブルームでCHERO(チェロ)ソファを見つけたTさん。とにかくたくさんのソファを見て、探し出してくれたそうです。気に入ったのは、ボタンが施されているデザインのソファCHERO(チェロ)です。
奥行きを深く別注サイズにした理由
実際、神宮前SHOPで座り心地を試しながら、お話をお伺いしました。Tさんは、通常サイズ(座面の深さがD640mm)でも良かったのですが、ご主人の体が大きかったため、ダラっと座った時(お尻を前すべりさせた時)にちょっと座面の深さが足りないとのことでした。深くするとTさんが座りにくくなるという話もあったのですが、Tさんの使い方は、ソファの座面の上に上がること、横に寝転ぶ時間のほうが長いというでした。ですので、体の大きなご主人に合わせることとなったのです。
お気に入りのソファの使い方
休日は「本の虫」になるKさん。とにかく、たくさんの本を読むのだとか。その時に、肘を枕にし、横になって読んだりするそうです。座面の幅は(肘の内々のサイズ)1,160mmです。膝を曲げて寝転ぶと、すぽっと収まる感じも落ち着くのだとか。
別注サイズで制作した、腰クッションを肘の内側に置くと肘と座面の高さを埋める緩衝材の様になります。チェロは、肘と背もたれの高さが同じなので、肘を枕にするには少し高いです。その隙間を埋めるため、腰クッションを2個組み合わせるのがベストだそうです。
幅が広い肘なので、本を肘の上に置いてそのまま寝てしまうこともあるのだとか。大好きな時間を過ごす時に、ソファが活躍していると思うと、とても嬉しいですね。
購入した本、図書館から借りてきた本がベンチにズラッと並んでいます。
チェリー材と合わせた革の色
選ばれたのは、セミアニリン革のマロン色(KZ424)です。この革の色が気に入ったことも購入理由の一つで、チェリー材に合った色の本革にしたかったとのこと。
ダイニングにあるチェアは5年前に購入した2脚と、今回新しく新調した2脚どちらも同じデザインの椅子です。以前から、使用しているチェアはチェリー材特有の経年変化がでています。赤みが増し、家具に深みがでていますね。大事に使っている様子が伺えます。
部屋の中にある黒色を消したかった
脚は別注のクロームメッキ仕上げです。CHERO(チェロ)ソファは通常は黒色の塗装ですが、ご要望にお答えし、特注で制作しました。インテリアで、黒色は避けているそう。どうしても色が強いから、イメージとは違うとのことでした。実は、リビングに有る大きな窓のサッシも、塗装して白に変えたそう。白にすることで、空間が広く見えますね。
お揃いのアームチェア
ルカスカンジナビアで購入したアームチェア。オフホワイトのウールの生地がとても、ご自宅に似合いますね。
よく見ると、座面の形状がちがいます。ふっくらしている方が、Tさん用だそうです。そうでない、通常仕様がご主人用です。張替えた時に、小柄な女性が座りやすくするため座面に角度をつけ、すぽっとハマるように張替えしてもらったそうです。実際に座らせてもらいましたが、どちらのチェアも座り心地がいいのです。
心地よく暮らすとは
シンプルな空間の中に、思い入れのあるものがある。そう感じる、心地良い場所でした。
敷き込まれたウールのカーペットもそのひとつですが、最も驚いたのは、壁。漆喰の鏡面仕上げという施工方法で、塗られています。漆喰は空気を洗浄してくれるとてもいい素材で身近ですが、その仕上げ方、つるっとした光沢感は、鏡面仕上げと呼ばれる施工方法。職人さんが手塗りで、抑えながら艶を出していくそうです。この上質な空間は壁にあるのだなと感じました。
テーブルには一輪の花を飾ること
茎をカットすると、1週間程度は維持できるそう。今週は何にしようかとか考えながら花を選ぶ姿が想像できます。観葉植物を育てるのが苦手な人はおすすめですよ。と言ってくれました。
白い壁に飾られた「絵」はデンマークのもの。その時気に入ったものをネットで購入しているそう。絵と額をどう組み合わせようかと考えるのも楽しみ。
ご自宅をリフォームする時、参考にした本。100回以上は読んだのだとか。北欧テイストが好きな方はぜひ。
寝室はご主人のこだわりの壁の色、サーモンピンクに。温かみある照明と組み合わさると眠りを誘いますね。
好きなものに囲まれて、丁寧に暮らす。まさにTさんの暮らし方にぴったりな言葉です。そんな場所にソファが新しく迎え入れられたこと、とても嬉しく思いました。