ソファをお届けしてから3年が経過した、K様のご自宅にメンテナンス訪問させていただきました。 ご使用されているモデルはLIFE(ライフ)ソファで、2P片肘(別注サイズ)を2脚組み合わせた幅280cmの広々としたソファです。
セミアニリン革は艶が増し、革ソファの深みが一層引き立っています。 その一方で、置きクッションはボリュームが減少し、座面のクッションも型くずれしていました。
シリコンポリエステル綿+フェザークッションのお手入れ
まず初めに、潰れている背クッションのお手入れをします。
ライフ専用クッションは、シリコンポリエステル綿+フェザーの仕様です。使っていくうちに中材が潰れ、平べったいクッションになっています。 そうなると、クッションは自立せず、滑り、このような状態になります。この状態だと、背もたれとして使う機能を果たせません。
クッションのお手入れ方法は、しっかりと空気を入れること。 横から、上からパンパンと叩いて膨らませるように行ってください。そうすることで膨らみを取り戻します。
座面のクッションのお手入れ方法
次に、座面のクッションのお手入れをします。
このソファは、ご夫婦二人がソファの上でくつろぎながら使っている様子でした。 良く座っている箇所がボリュームダウンしていました。お二人のお互いの定位置は決まっていて、体の大きいご主人が使っている方が、フェザーのボリュームがより少なくなっていました。
座クッションのお手入れ方法は、ボリュームダウンしている部分に、フェザーを戻すようにパンパンと叩いてください。 そうすることで、フェザーの偏っている部分が均一になり、膨らみが一定になります。
手前のクッションがお手入れ後の様子です。 お手入れ前より、ボリュームダウンした箇所が、均一になりました。 その後、革のカバーを被せます。この時にクッションの前と後ろを反対にしました。 使い勝手の良い位置というのは、固定されるものです。クッションの前と後ろを変えることで、普段使っていない場所が今度は使用されるので、クッションのへたるスピードも軽減されます。
セミアニリン革のお手入れ
最後に、革のお手入れです。
セミアニリン革(KZ424)を使用しています。こちらのお手入れ方法は、硬く絞った濡れタオルで拭きます。 そうすることで、日常で付いた皮脂などの汚れを落とすことができます。 3年分の汚れでしたので、しっかり取ることができました。
汚れを放置すると、革を傷める原因にもなります。この様に定期的に汚れを落とすことで、清潔状態を保つだけではなく、革の寿命を伸ばしてくれます。
これでお手入れは完了です。 今回はこちらのお手入れを行いました。 ・背クッションのボリュームアップ ・座クッションの型崩れのお直し ・革(セミアニリン)を水拭き
背クッションは自立し、背もたれとしても使うことができます。 また、座面のボリュームも復元し、型崩れしていた状態も無くなりました。 今後は背クッションが、また滑り始めたら、同じようにお手入れを行ってください。また、革のお手入れは2~3ヶ月に1度がおすすめです。
お手入れ後、ご夫婦二人にはソファに座って頂きました。もちろん、お互いそれぞれの定位置に自然と座り、ゆるっと寛いでいらっしゃっいました。 今後も定期的なメンテナンスを続け、長くご愛用いただければ幸いです。 この度は、撮影取材のご協力をありがとうございました。