購入後、二度ほどオイルを塗っただけというKさん。工場のすぐ近くにお住まいで、年末メンテナンスにお伺いしました。
普段の使い方についてヒアリング
心石:「普段はどんな風に使っていますか?」 K様:「座っているよりも、寝転がっている時間のほうが長い気がします。テレビを見たり、タブレットやPCを使ったり、食事とお風呂と睡眠以外は、ほとんどこのソファで過ごしてますね。もちもちのクッションに、すっぽりハマってます。」 心石:「普段はどんな風に使っていますか?」 K様:「ソファを置いている場所が、南向きの窓から離れた奥なので、色が変わってないのだと思います。特になにもしてないです。」
心石:「あまり、汚れていないように思います。」 K様:「そうですか?肘を枕にしてテレビを見ているので、手垢が付いて黒ずんでますし、よく見ると染みが付いてますね。実際、そんなに気を付けて使ってはいないです。濃いめの色なので、汚れが目立たないのかも知れません。この黒いシミはいつの間にか付いてました。この白っぽくボヤけたところは、濡れたタオルを置いていたから、色が抜けたんだと思います。」
心石:「背クッションはお手入れされてますか?」 K様:「お行儀悪く、背に足を乗せて寝転んでるので、凹んでますね。(汗)時々、背クッションを叩いて、フェザーの偏りを直してるんですけど、、、。」 背クッションをくるくる回しながら軽く叩いてもらうと、フェザーの偏りやクッションの歪みが直って、元の様に膨らみます。歪んだままにしておくと、クッションやカバーに癖がついて、直りにくくなってしまいますので定期的にメンテナンスしてくださいね。
座クッションカバーのズレも同様です。座るたびに、カバーが少しずつ前にずれるので、手で奥に押し込むようにして直してやってください。このようにして使っていると、長くきれいにお使いいただけます。
心石:「柔らかさはどうですか?」 K様:「毎日3〜4時間座っていると思いますが、特に柔らかくなっていると言う感じはないですね。よく座るところが1番柔らかいと思いますが、そんなに気にならないです。」
メンテナンスの前のお掃除
クッションの奥に埃がたまるので、掃除機で吸い取ります。掃除機で取れない埃は、ガムテープを使うと簡単に取れます。
革のお手入れ開始前に水拭き
濡らしたタオルで表面に付いている汚れを拭き取ります。色が濃いと目立たないのですが、表面には汚れが付いています。これを放置すると黒ずみの原因になります。タオルをちょっと熱めのお湯で濡らした後で、硬く絞ります。それを押し付けないように気を付けながら軽く拭きます。
濡れたタオルで湿った革を乾かすために、30分ほど乾かした後でオイルを塗ります。KWランクの革は表面に塗装膜がないので、だんだんとオイルが抜けて乾いた感じになります。カサカサした状態で使っていると、革が痛みやすくなりますし、爪痕も消えにくくなります。ですので、爪痕が目立つ様になっていたら、オイルの塗り時だと思ってください。
オイルメンテナンス開始
メンテナンスオイルは先ず、タオルやTシャツなどの柔らかい布に染み込ませてください。布にオイルを馴染ませてから、革の上に乗せて軽くオイルを塗り伸ばす感じです。薄く塗り重ねるとムラなく綺麗に塗る事ができます。塗り過ぎると、革が柔らかくなって伸びやすくなるのでご注意を。濡れた色になるので、最初は驚かれると思いますが、数時間すると元の色に戻りますのでご安心ください。
よくお問い合わせをいただくのですが、市販のクリームやクリーナーはお勧めしません。相性の合わないクリームでは、革を傷めたりする場合があります。革の表面には、手垢だけでなくヘアクリームなど様々な成分が付いている事が多いので、どの様な反応が起こるか予測できないためです。
さらに、蜜蝋ワックスを塗る事で、水が染み込みにくくなります。汚れも取れやすくなりますが、後日改めて塗る事にします。 2脚でしたので、1時間ちょっとかけてメンテナンスしました。メンテナンス前と比べると、クッションがふっくらとしてきました。 4年間、北向きの窓の近くで使われていましたが、陽の光が入らないことで、色あせもほとんどなかったです。時々メンテナンスしてもらっていたとのことで、ツヤが出て革は良い状態でした。フェザーがたっぷり入っているので、クッション中身が偏りやすいです。フェザーの偏りや革のズレを時々直していただくと、快適に使ってもらえます。 これからも、メンテナンスしながら末永くご愛用くださいね。